コットンコーデルスーパースポット
ラトルの問答の際にも書きましたが、コットンコーデルスーパースポットは、ラトルの生みの親、バスはラトルで釣るという歴史的な革新をもたらしたリップレスクランクです。また、ラインアイが頭部前面にあり、その頭部に水を受けて潜航、振動することで、現在のすべてのリップレスクランクの開祖といっていいルアーです。
それまでのリップレスクランクといえば、バイユーブギがありました。こちらが元祖リップレスクランクと呼ぶべきでしょうか。文字通り、クランクのリップをつけずに、ボディにリップの要素を取り込んだものでした。ラインアイの位置をご覧いただければ差がわかるのですが、バイユーブギの場合、水の抵抗を受ける部分にはアイがないんですね。結果、動き出しが軽く、丸っこいボディでもしっかり動くわけです。
バイユーブギ
一方で、スーパースポットは立ち上がった瞬間からしっかり動くものの、抵抗が大きくなっています。超高速でのリトリーブにはバイユーブギに分があり、低速でのリトリーブではスポットに分があるという状況です。また、リトリーブ速度以外でも、真冬にメタルジグ的に使う際はスポットが強く、春先からアフターの低活性でのボトムホップでの釣りではバイユーブギがおもしろいという、とても細かいのですが、棲み分けができています。

さて、このスポットですが、写真をよーく見ますと、コットンコーデルのロゴの左上の部分が妙な形で光を反射していることがおわかりになるかと思います。これはボディが歪んでいるときに起こる光の反射です。なぜこんなところに歪みが?不良品なの?

いえいえ、そんなことはありません。このスポット、お腹の部分が太っているのです。つまり、頭の部分で受けた水が、左右どちらかのボディの上へと流れていく際、お腹が太っていると、そこに水の抵抗が集まって、ルアーを逆方向へ押します。右なら左へ、左なら右へ。もうおわかりですね?バイブレーションを起こしやすいようにしてあるんです。

ですが、日本においてこういった工夫はまったく理解されません。腹が張っているのがブサイクだとか、アメリカのルアーだからおかしいだとかいわれてしまう。実に嘆かわしいことです。デザイン性を重視するというのも、ルアーフィッシングの中でのひとつの要素かもしれません。しかし、ルアービルダーが何を考えてそんな形にしたのか、どのような過程をたどってきたのかを考えることで、ずっとルアー選びが上手くなり、ひいては釣りに深みが増すと私は思います。元祖、開祖を知ることで、見えてくるものがたくさんあります。

実釣面ではスピニング用、厳冬期のメタルジグの代替品として7gモデル(C24)、バイブレーションプラグとして14gモデル(C25)、飛距離が欲しい場合は21gモデル(C33)と使い分けていただければよいでしょう。ちなみにC25はテンションのかかっていない状態で、秒間25〜35cm沈みます。シンカーを投げて水深を探る際、浅すぎて着底までの時間がとれない場合や、遠投してラインスラックが大量に出てしまう場合などスポットで水深を測ることができます。

私の中では、ファットAの6番やスピナーベイトと並んでシステマチックルアー(その日の釣りを組み立てる上で体系的に必要なルアー)となっています。皆さんも、もう一歩釣りを前へ進めたいなと思われた際は、ぜひお使いいただければと思います。