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※本ページは不定期クランク連載企画のページです。
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今回はクランクベイトTIPsの第2章ということで、初心者にオススメのクランクについて
お話しいたします。初心者にオススメということは、上級者にはもっとオススメなわけで、
「このルアーは上級者向けダゼ!」 とかいうアホなルアーはいりませんよ。という私の
私的な考えが前面に出ているセレクトとなります。 


この記事は全5回連載の第2回目となります。
  1. クランクベイトの基本理論
  2. はじめに選ぶべきクランク
  3. 水中を理解できているか
  4. クランクとタックルの関係性
  5. カラー理論

さて、第1章でクランクの釣りはストイック、自信が不可欠だと申し上げましたが、この
辛い釣りをする上で、信頼できるルアーというものを用意しなければ気持ちが続きません。
このルアーを投げていれば、釣れなくても諦めがつく。それくらい信頼できるルアーを用
意する必要があります。私の場合はボーマー社のルアーばかりですが、ファットA、モデ
ルA、ファットフリーシャッドなどがそれにあたります。その中でも、絶対的な存在なの
が生産中止になってしまっている「ファットA」です。

元々はモデルAユーザーでしたが、水中での振動とボーマーらしいジャラジャララトルが
大変気に入りまして、ファットAの6Fを主軸に使うようになりました。カラーの章でもと
りあげることになると思いますが、このファットAは、中に反射板を含んだカラーがシル
バーフラッシュカラーというものがあり、これがクリアウォーターで非常に釣れるルアー
になることがあります。このカラーはロングAなどのミノーには採用されているのですが、
ファットフリーシャッドにはこの色がないことが残念でなりません。
FATASIL
「リザーバー+クリア=反射板」という条件反射で選んでしまうほど信頼しているカラー
です。とはいえ、既に生産中止の憂き目に遭い、ルアーの入手が超困難。私もファイヤー
タイガーカラーがお気に入りなのですが、既にどこにも在庫がなく、ベンガルタイガー
カラーで手打ちとしているところです。
FATAFIRE
ファットAのいいところは、ワイドな動きとラトル音のほかに、高い浮力にあります。
浮力が高いとバランスを崩しやすいようですが、アメリカのルアーは仕上げが雑なのに
自分でチューンさえしてやれば、これ以上バランスがいいルアーはないというぐらい、
堅実な動きをします。日本のルアーはフックサイズを変えたり、酷い場合はスナップの
サイズや形が悪いだけでまるで動かなくなってしまうのですが、ボーマーであればそん
な心配は無し。

日本のクランクベイトはヒラを打ってナンボというつくりになっているのですが、年中
ヒラを打っていては、それはトリッキーでもなんでもなくなり、ただの妙な動きをして
いるヤツでしかありません。私は必要なときに自分でヒラを打たせたいので、バランス
がいいルアーを選んでいます。大きなジャークを3連続で入れる間に、狙った岩にルアー
を当てたい、藻や立ち木の枝に触れた瞬間に強くトゥイッチを入れて、魚を誘いたいの
です。これを「ストライクをつくる」というそうです。魚に食うだけの理由を与えるわ
けですね。

自分でつくったストライクで、魚が捕れれば最高じゃないですか。1章で紹介しましたよ
うに、自分で分析し、自分で魚を狙って捕る。これができるかできないかで、クランク
の釣りはまるで変わってきます。そして、「そんなことできないよ」と思っている人は、
いつまで経ってもクランクが上手くならないわけです。ありえない、無理、オカルトだ
という否定の類いは、巻物の釣りをする上で最大の害悪。スピナーベイトやクランクベ
イトは、ただ巻いていればどんな人でもそこそこ釣れるのが問題で、自分で考え、自分
で捕るという発想を抱かせないのです。これがメタルジグならどうでしょう。ただ巻い
てりゃいい、難しいことは知らない、狙って捕るなんてオカルトだとなりますか?やは
りならないはずなんです。やるべきことをやらないと釣れないルアーではないために、
クランクを真剣に考える人が少ない。事故で釣れてしまうのがいけない。人より一本で
も多く、人より1ポンドでも重くしたいなら、クランクベイトでストイックに考えた釣
りをしてください。

 
さて、熱く語ってしまいましたが、最後に深度別で初心者が投げるべきクランクベイト
をご紹介いたします。ただ、最初にクランクを投げるのであれば、浅い順ではなく、ミ
ドルクランクからはじめた方がいいでしょう。具体的には、水深3メートルまでの魚を
狙う釣りです。浅すぎてはクランクの本質は見えませんし、深すぎるとそもそも自分が
どんなところを引いているのかサッパリわからない。また、本当にこれでいいのかと不
安になりますので、3メートルがオススメです。潜航率などを厳密に計算する必要は現
時点ではありません。重いシンカーを投げて、その水域の深さを調べ、3メートル潜る
クランクを投げて底がとれるかどうかを試せばいいだけの話。机上の空論より、現地で
釣りながら覚えればいいんです。パソコンの前では魚は釣れませんからね。


・シャローA(シャロークランク/ウェイクベイト)
クランクというよりも、トップウォーターに近い。春先の極小クランクが強い時期、梅
雨時のアシ際シャローで強さを発揮する。ただし、20センチほどしか潜らないため、ク
ランキングを身につけるために使うのであれば除外対象。関連記事がありますので、お
時間が許せばこちらもどうぞ。


・モデルA 6A(ミドルクランク)
かなり小ぶりなクランクで、潜航深度は3メートル。ラトルはゴトゴト系で、かつては
このルアーが日本を席巻したこともあり、古いバスマンは必ず持っているルアー。細身
の体のため、割とヒラを打ちやすい。


・ファットA 6A(ミドルクランク)
当代きってのクランクベイトで、根掛かり回避能力の高さからもオススメできる。
入手困難だが、クランクをはじめるなら5Aもしくは6Aから入るといい。 


・ファットフリーシャッド(ディープクランク)
ファットフリーシャッドは7Fないし8Fが一般的。1ozクラスのクランクなので、かなり
のロッドパワーと体力が必要。ファットフリー(脂肪が燃えちゃう)シャッドの名前に
違わぬ大変さ。しかし、このルアーでなければ攻めることのできない5メートルラインが
あり、ボーマーのクランクの系譜から、フックサイズをどういじろうともしっかり泳ぐ。
握りこぶし一個分ほどのビッグサイズは、ディープに群れるランカーサイズ専用ルアー
としての呼び声も高いのです。アメリカのトーナメントで優勝の立役者になったことでも
知られています。このルアーはクランクがわかってきたぞ!という方からお使いいただけ
ればと思います。


※ここに書いてあるルアーは、すべて1枚目の画像に含まれています


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