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みよーん。見事にやられました。ぬかったとしかいいようがありません。フロント
フックが見事に伸ーび伸び。いえ、バラしはしなかったんですが、普段あれほど偉
そうに、フックは太軸のものを使いましょう、買ったままのではバラすかもよ?と
いっている手前…。いくら練習とはいえお恥ずかしい。 もっとも、フックが伸びる
ほど引かれれば、一般的な方の場合ラインが切れるか、テンションが保てずにバレ
てしまうので、別にいいという意見もあるようですけど、掛けたら捕りましょうよ。
それがルアーマンの流儀ってモンですよ。

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雷魚の稚魚の団体さんがお通りです。大きいものでは5cmくらいになっているので、産ま
れてひと月からふた月といったところでしょうか。驚かせるのもなんなので、通り過ぎる
のを待ちます。その間、一足先に産まれたバスの稚魚が一生懸命追い回すも、食えた感じ
はまるでなし。お互い練習あるのみだ!厳しい自然の摂理の中で頑張れ、若人!!


スピナーベイトには勝てなかったよ…


とかなんとかいいつつ、まずはブーヤーブレードのコロラドシングルブレードで一本。
チャートリュースのダブルウィローは反応はあるものの乗せられず、食いが悪いと判断
して、ホワイトを選択。ブレードはカレー用スプーンの先っちょくらい大きい、特大サ
イズ。デッカいルアーにはデッカい魚がかかります。まずは65センチで様子見ですわ。


雷魚90OVER


そこから当初の目的である、ミドルレンジのクランキングを練習に。25ポンドラインで
すから、平均3m潜るボーマー社のファットAも、普通に引いてくる場合、2m程度しか潜
りません。一番深いところは探りきれませんが、かけあがり(水深が急に浅くなる場所)
についてはなんとか探れる感じ。ゴロゴロとした捨て石があり、その石にぴったりと張り
付いているナマズや、雷魚、バスを狙います。


捨て石にぶつかっては弾かれるルアーの感触をひとつひとつ確かめるように拾い上げる。
このときばかりは普段口数の多い私も、けたたましく鳴く蝉の声すら届かない、静かな静
かな世界に身を投じます。


ゴリッ、ゴンという岩やタニシに触った感触。カツンという乾いた感触は立ち木です。何
かに触れるたびにルアーを動かす手を止め、魚に食わせるチャンスを与えます。また、魚
のアタリかどうかを聞いてみるのです。これを5投ほど繰り返していると、モゾモゾという
生命感を感じるアタリが。この手のアタリは食べるのが下手なナマズに多く、すばやく回
収した後に再度投入。食いつくのが下手なナマズでも食べられるように、先ほどアタリが
あった場所でルアーを止めてやる。3秒ほどルアーを止め、再び巻きはじめたところで、岩
に挟み込まれたかのような感触。すわ、根掛かりかと思った瞬間、すうっと糸が軽くなる。
魚がルアーを下から食い上げたときに起こるアタリ。


次の瞬間、周囲のセミが鳴き止み、イナゴは慌てて逃げ出すほどの強烈なフッキング。さな
がら不審者。水中から小気味よくに引き上げられる糸。根元から曲がる竿、悲鳴をあげはじ
めるリール。ドラグをキツく締め込んで、魚の引きに負けないようにしながら恐怖すら覚え
るロケットスタートを受け止める。


1分ほどの格闘の後、ゆっくりと水面に姿を現す怪魚の魚影。産卵後の回復時期でホッソリと
痩せてはいるものの、このポイントの主、さきほどの稚魚たちの親玉であろうことが容易に
想像できる90.5cmの雷魚。普通、雷魚はここまで大きくなると、真っ黒に体色が変化するそ
うだが、ここはかなり流れのある水域で、本来沼地に住む雷魚とは異なり、水の色もクリア
であるため、大きく成長しても水族館の雷魚のように淡い紫のベールをまとった茶色の斑紋
が残っているのがうれしい。



重さはなんと、12ポンド超。およそ5.5kgではあるが、聞くところによれば、このサイズ
のバスよりは遥かに引くということで、まずはOKかなと一息つく。聞けば文字通り日本
記録の雷魚ともなれば、110cmで10kgを超えるとまことしやかにささやかれているが、
魚類を研究している友人によれば、そこまで大きくなる魚は30〜40年も生きているわけ
で、もはや奇跡としかいいようがなく、雷魚ハンターは表現が大袈裟だから、話半分に
聞くが吉とのこと。


今回の釣行で、フックの大切さ、ラインの大切さを改めて実感するとともに、エイリアン
ペンチとマウスオープナー、プライヤーの必要性を痛感いたしました。クランクのフロン
トフックをガッツリ食われると、釣ったあとは緊急オペです。フィッシュグリップで持ち
上げ(地面に置くと熱さで火傷し、死んでしまうため)、マウスオープナーで口をこじ開
け、エイリアンペンチでリアフックを外して維持し、プライヤーでフロントフックを外し
ます。魚からすれば、口の中にいくつ器具を突っ込んでんだって話ですね。


この日は60〜70と90オーバーの自己記録の雷魚、35cmのバスが1本(ブーヤーブレード)
と、まずまずの釣果。スポーニングを終えた雷魚の荒食いがはじまって、バス狙いの人間
としてはちょっと苦しい時期ですね。ヘビータックルでしっかり釣りをしていきたいとこ
ろです。


【フィッシュグリップ】
フィッシュグリップはなるべくいいものを選びましょう。短いものだと魚の口をつかむ際、
水中の魚を捉えられないことがあります。足場の高さが20cmもあれば、フィッシュグリッ
プの短さをうらめしく思うことも多々です。ただ、取り回しのよさは短いものに軍配が上が
りますので、その辺りは皆さんの釣りに合わせてお選びください。