サーチルアー、私はパイロットルアーというようにと習いましたが、これとワーク
ルアー。20年以上の釣り歴があるルアーマンはきっと知っているこの理論。ルアー
フィッシングが未だアメリカからの輸入物でしかなかった1980年代、このルアー理
論もまた、輸入されてきたのですが、驚くべきことに今の日本のバス釣りの世界で
は絶滅してしまっているようですね。

理由は様々でしょうが、釣具屋(メーカー)や日本のバスプロという人種が、手前
味噌でルアーを売らんがために、朝から晩まで、どんな状況でも釣れるかのような
演出をぶちかまし、ルアーローテーションや使い分けという理論や文化を破壊して
きたからなんじゃないかな、と思うわけです。「おりゃあ!コイツ釣れるぜ!!」
みたいなビデオが氾濫し、ここが釣れるぜ!みたいな動画が出るでしょう?あれ、
メーカーやそのルアーを扱っている釣具屋がグルになってやってることですからね。

まあ、恨み節はこの辺にいたしまして、サーチルアーとワークルアーってどういう
考え方なのかということを見ていきましょうか。

 
サーチルアーとは、その日の釣りを決めるルアーのこと。文字通り、魚の居場所と
活性を探るためのルアーであり、ワークルアーはサーチルアーで得た情報を元に、
魚を効率よく釣っていくルアーということになります。ここで勘違いをしていただ
きたくないのは、巷に流れている「サーチルアー=フェイバリットルアー」という
誤ったです。 つまり、一番好きなルアーとサーチルアーは別物です。たまたま同じ
という人もおられるでしょうが、別個のものとお考えください。と同時に、サーチ
ルアーは常に1種類という考え方も危険ですので厳禁です。サーチルアーはその日の
釣りを決めるためのルアーです。効率よく探っていくためのルアーであれば、基本
的になんでも構わない。トップでもスピナベでもメタルジグでもいいかもしれませ
ん。ただ、ノーシンカーやライトリグはワークルアーにはなれてもサーチルアーに
はなり得ないのでご注意ください。


では、ワークルアーとは何か。仕事をするルアーという意味ですから、どこにどう
いう形で魚がいるのかわかってから使うものです。スピナベやクランクでサーチし
て、ラバージグやワームでピンポイントに攻める。というのが基本的な考え方にな
るとは思いますが、これではワークルアーの説明としては50点がいいとこです。


ワークルアーは何も遅い釣り、小さい釣りのことではありません。サーチルアーと
して選んだスピナベで探って魚が出たら、今度はワークルアーとしてスピナベを選
んでもいいわけです。より丹念に攻めるために、ダブルウィローのスピナベから、
シングルコロラドのスピナベに持ちかえるだとか、クランクベイトに持ちかえると
いった具合に、サーチルアーがワークルアーになることも多いのです。 


では実際にどのようにしてルアーをローテーションするかですが、基本的には朝は
トップウォーターから入ります。ここだと思えるところだけ選んでペンシルベイト
を投げる、アシやウィードが大量にあって、どこか絞り切れない場合はバズベイト
を引いてみるわけです。反応がなければ私の場合、今度はスピナベかシャロークラ
ンク。ミノーが得意ならミノーでもいいのですが、朝っぱらからジャーキングしだ
してしまうと、一日中これをやってなきゃいけねえのか…と思ってしまうので、と
にかくラクで効率的な釣りをします。

シャローでの反応が得られなければ、スピナベを更に深いレンジに送り込むか、ス
ピンテールジグ。お得意のスピンソニック戦法です。状況によってはリップレスク
ランク(バイブレーションルアー)を引いてみます。


ここまでやってダメなら、スローダウン…はしません。ワームを持つようなことは
ないんですね。そのポイント、そのストラクチャーやカバー、水温や流れ、天気で
は釣れないと判断し、別の場所へと移動します。どうしても捨てきれない場合のみ、
ジャークワームのバスアサシンをノーシンカーで投げてはみますが、通常は移動を
考えます。


サーチルアーを使っていれば10カ所まわれたのに、ライトリグでネチネチやったが
ために5カ所しかまわれなかった…というのでは、ボウズだったり魚がとれない確率
は単純計算で倍になります。ワームを持ち出したら最後、バズベイトを引くより5倍
は時間がかかるわけですから、釣れる確率は激減です。サーチルアーに反応がない
ような場所は何らかの理由で魚が食わないのですから、居たとしても少数。サイズも
期待できません。早々に捨ててしまうのが正解です。


自分の馴染みのフィールドにしか釣りに行かないのであれば、ローカルテクでどうと
でもなるでしょう。でもそれでは本当に自分の力で釣っているのか、その釣りは楽し
いのか、と思うわけです。ルアーゲームは、わざわざエサより釣れないルアーを持ち
出し、魚をダマすためにあれこれ考えるのがおもしろいのであって、用意された方程
式に数字を代入していく作業(エサ釣り-待ちの釣り)ではないのです。 


自分の釣りを確立し、どのフィールドでも一定の釣果を得るためには、絶対的な釣り
の軸が必要です。それがサーチルアーとワークルアー理論です。新発売のプロオスス
メ爆釣ルアーのように、数ヶ月でコロコロかわるようなものは、釣りの軸にはなりえ
ません。この理論を活用し、自分の釣りを確立されますことを切に願います。



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