ベイトリールはなぜ利き手側のハンドルなのか。
利き手でリールを巻きなさいというと、ダサい、釣りが下手なヤツなどといわれ、
なぜ利き手でなければならないのかを理論立てて説明すると、
「俺の釣りを否定するなんて許せん!死ね!!」などと吐き捨てるようにいわれてしまう。
実に残念に思います。自分の釣りといっていますが、どこぞのプロや釣具屋の宣伝、
洗脳の結果としてその釣りをしているだけで、まったく自分の釣りではないのではないか。
ここまで言い切った以上、結論から書いておきましょう。
ベイトを左で巻くことは、ハンデ以外に何も得るものがないのです。


さて、ここでどうしてベイトは利き手で巻いて欲しいと私がいうのかをまとめておきましょう。
こういった説明をすると、必ず非論理的な批判や精神論を振りかざす方がおられます。
また、好みの問題だ、趣味なんだからいいんだとハンデを許容される方もおられます。
そんなにハンデが好きならば、足でリールを巻いたらどうですか。

これに限らず、日本人は糸は異常に細く、針は驚くほど小さいハンデ好きなようなので、
安定して釣れる方法について啓蒙すること自体が「悪」として認定されてしまうのでしょうね。
「エサで釣るのは悪、でもエサの味を練り込んだワームはOK」とか、
この類いのよくわからんルール、価値観が跋扈しておりますね。

閑話休題。本題に入りましょうか。以下は絶対にこうだからダメだよ!という理由から、
こじつけくさい理由まで様々ですが、一通り目を通していただければと思います。

 1)利き手でなければ巻くのが難しい
 2)パーミングの作業が入るため、スピニングと異なり必ず持ち替えなければならない
 3)竿が強く、やりとりが下手だとスピニングよりバレやすい
 4)ハンドルが上にあるか、下にあるかでキャスティングバランスがかなり違う
 5)バスのように引かない魚を相手に、十分なロッドパワーが確保できている
 6)パワーがありすぎて繊細な釣りができないため、より鋭敏な利き手でアタリを取りたい
 7)フッキングは竿を持った手の方に竿を引き寄せて行うが、逆手のベイトだと構造上難しい

まずは1について。当たり前ですね。利き手でハンドルを回すのと、逆の手で回すのでは、
どちらがはやく巻き取れるか。同じ条件で右と左を巻き比べてみてください。結果は歴然です。
全力で巻けば、利き手の方が早く巻き終わるはずです。ただ、これは10年くらい利き手以外で
釣りをしていれば大差はなくなります。ホリデーアングラーで、週に1度釣りに行く程度なのに、
2、3回の釣行で「俺はもう完璧」などという人間がいますが、リールの巻き取り以前に
完璧じゃないところがあるのではないかと思います。厳しい言い方ですが。

次に2、3、4です。これは非常に大きな問題であり、スピニングは左で巻いてもいい理由でも
あります。スピニングは竿の下にリールがあり、ハンドルが右でも左でもキャスティングの上で
バランスが崩れることはありません。しかし、ベイトは違います。ハンドルが下になると、
竿が下方向に引っ張っていかれるんです。キャストを重視するなら、これはあまり好ましいとは
いえません。更に、スピニングは投げるのも巻くのもツーフィンガー。2本の指でリールと竿の
リールシートを握り込みますので、投げたままリールを巻くことができる逆手巻きが便利なのです。
しかし、ベイトの場合は投げた後にパーミングという作業が入ります。

ワンフィンガーにして右で投げ、左でハンドルをつまみ、右手をスリーフィンガーにしてパーミング。
右利きの人が左で巻く場合はこの通り。一方で右利き右巻きならば、ワンフィンガーにして右で投げ、
左手でパーミングして右で巻く。ほんのちょっとですが、ラクなんですね。まあ、これは誤差の範囲
ですが、問題はここからなんです。左で巻くためにパーミングをせずに、スリーフィンガーで投げる
輩が続出(?)しておるのです。ワンフィンガーから持ち替えるのが面倒だからでしょうか。
手首を使わず、腕を振って投げているんですね。腕振りキャストは飛ばないばかりか、
正確性を欠きます。というよりもですね、疲れません?腕で引き上げて振り下ろしていると。
1日数百キャストとなると、大変です。プロの投手でも100球で降板するんですから、
フルキャストし続ければ、腕が痛かったり、肩に違和感を覚えたりしませんか。
私は野球肘、野球肩をやっておりますので、体に負担のかかる投げ方には敏感です。
釣りで体を壊すことはないのかもしれませんが、無理のあるキャストで疲弊して、
集中力を欠いたのでは、いい釣果は望めないのではないかと思います。

さて、特に述べたい3について。リールの巻き方が下手になるということは、強い(堅い)竿を使うと
ラインテンションを保ちにくくなり、魚がバレるんですね。スピニングロッドは一般的に竿が
柔らかく、ラインテンションは保ちやすいのです。しかし、ベイトになるとそうはいかない。
それを補うために「柔らかいベイトロッド」 などというものを買うことを推奨するわけですが、
これでは本末転倒。小さいルアー、軽いルアーを投げて食わせの釣りをするなら、
スピニングでやればいいだけの話です。

小さなワームをノーシンカーでヘビーカバーを打つためにベイトリールが必要などと
もっともらしいことをいうのですが、ロッドパワーを下げたのに、リールパワーだけあっても
仕方ない
わけで、それならば長めのピッチングやフリッピングロッドを使えばいいのです。
太いラインを巻けるからベイトというのは選択肢としてアリですが、
そういう割にシャロースプールなどを使い、結果たいして太い糸が巻けず、スピニングでやる方が
トラブルも少なくていいんじゃないの?となる。もっとも、日本の太い糸とは、12〜16lbで、
ちっとも太くないんですけどね。

次に5ですが、海の大物を狙うルアーゲームではスピニングを使うことが多いんです。
ベイトの方がパワーがあるはずなのにスピニングを使う。これは、トラブルが少ないことのほかに、
利き腕で魚とやりとりをしなければ耐えられないからでもあります。大物がかかれば1時間かかる
こともザラなソルトウォーターゲームでは、巻き取りよりも竿を持っていることの方が大変。
既に述べた通り、ベイトロッドは堅く、ラインテンションが保ちにくいという欠点があり、
大物を寄せる際に使うポンピングというテクニックは、ベイトでやるとバラしの原因になります。
もっとも、海の大物となると、ベイトもスピニングも堅さ的に大差はないような気がしますが、
(ソルトウォーターゲームはあまり詳しくないので間違いがあればご指摘ください)
そうであるならば、なおさらトラブルの多いベイトを使う理由はなくなるわけです。
しかし、バスは引きませんコイやライギョのように数分、トラウトのように数十分ファイトが
続くということはないのです。バスはランカーサイズでも1分程度で取り込めてしまいます。
つまり、利き腕で竿を支える必要がないのです。更に、ベイトロッドは強いため、なおのこと
利き腕である必要がなくなる。むしろパワーがありすぎてラインテンションが保てずに
バラすリスクが高まります。
だからこそ、利き手で巻く必要が出てくるのです。
対象魚と道具、釣り方の兼ね合いで、バスのベイトは利き手側となっているんですね。

このほかに、6のようにリールを巻く手でアタリをとるような釣りをする場合、利き手が有利となり
ますし、7のようにフッキングをする際に逆手だと上手くいかないから利き手なんだという方も
おられます。

様々な理由がありますが、私はショートバイトを含め魚をバラしたくないので利き手側で
リールを巻いています。最終的にはあなたの判断ですが、私は利き手巻きを推奨いたします。


【追伸】
ソルトウォーターゲームに関しては 、竿を持つ手を重視するか、巻く手を重視するかで
左右のハンドルのどちらを選ぶか決まります。マグロのように走り倒す魚であれば、
徹底的に巻かなければラインをすべてもっていかれてしまうので、利き手ハンドルを選ぶ
ですとか、シーバスやスヌーク、ストライパーの場合は逆手で竿を支える方を重視するなどが
あります。対象魚によってはその人の好みというものもあります。
ただ、ジギングなどで竿をシャクる場合は、利き腕の方がラクなので、逆手ハンドルを採用
するのが正解といえるのではないかと思います。