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釣りをしていると必ず出てくる問題、スレ
ここで扱うスレは、ルアーなどを引いていて、魚の口以外のところに「引っかかった」という
ものではなく、魚が人間の気配を感じたり、ルアーに慣れてしまったときに使うスレです。
今風にいえば、ハイプレッシャー ということになりますね。


さて、釣れない一般人ならいざ知らず、プロまでが釣れないときに言い放つ言葉、スレ。

「このポイントはスレちゃってダメだね」
「見えバスは厳しいよ。あいつらスレてっから」

こんな会話を何度となく聞いているのではないでしょうか。
この会話、私からしますと、実にルアーマンらしいなと思うわけです。
と同時に、バサーらしいなとも。

どういうこと?と疑問に感じたと思いますので解説をば。 
彼らは「魚はルアーを落とせば食うもの」と信じてやまないわけです。
だからこそ、ルアーを見て反応しなかったり、逃げてしまうと「スレてる」なんていうわけです。
エサ釣りもしている人間ならこんな風に思い込みにくいわけです。
いいですか、エサ釣り「も」しているというのがポイントですよ。
バスだけ釣ってる、ルアーだけやってる、エサ釣りしかしない…ではダメなんですね。
「も」ってのがポイントなんです。

彼らは魚はルアーを食うものと思っているんでしたよね。
しかし、ルアーはエサより釣れないとも理解しているわけですね。
だから、エサを入れれば「必ず」釣れるとも思っているし、
エサ釣りは簡単でズルくて一等劣ると思っているんですね。
エサ釣りマンならわかりますよね。憤慨しちゃいますよね。
「エサ釣り舐めんじゃねェ!!」ってなもんですよね。

そう。魚はエサを入れたからといって、必ず食うというものでもないんですよ。
水中映像なんかを見ていればわかりますが、バスの目の前をモエビやワカサギが横切っても、
食うそぶりも見せないなんてのは当たり前。海釣りだと、コマセをバンバン打っても、
グレやチヌは見ているだけで、外道以外はまったくエサに興味なしなんてことがあるんです。

どうしてそんなことが起きるの?というと、普段その魚が食っているエサと違うからですとか、
今は食べたくないですとか様々です。
ルアーなんてエサですらないんですから、食う方がどうかしている。
ナントカプロがオススメしたから食うなんて思い込んでいる方がいるとしたら、
早々にその考えを捨てることです。

そもそも彼らはエサですら食わんのです。これが重要。ここだけでも覚えてください。
魚は四六時中食っていると思ったら大間違いで、フィッシュイーターと呼ばれる魚食魚は、
食うと決めたとき以外は、エサを追い回したりしないんですね。特にバスのような待ちの
フィッシュイーターであればなおさらです。

皆さんは金魚やコイのように、魚は常にエサを食べるものだと思っているのではないですか?
金魚はエサを与えれば与えただけ食べますよね。それどころか、底に敷いた砂利についた藻や、
エサのカスまで食べています。それこそ一日中ついばんでいる。
あれは、草食、雑食系だからこそなんです。肉食の魚、狩りをする魚は常に食べたりしません。
陸上の草食動物、ゾウやウシは四六時中食べていますが、ライオンやトラはそうではないですね。
常に食べていないといけないけど、常に食べられるものを選んだのが草食動物。
常に食べられはしないけど、常に食べていなくてもいいという生き方を選んだのが肉食動物。
フィッシュイーターは後者の生き方を選んだわけです。

陸上生物の祖先にあたる魚類ですから、陸上生物の食性や行動パターンを当てはめて考えても
差し支えないだろうと私は考えています。
フィッシュイーターは常に食べているわけではない。これも押さえておいてください。

さて、食性の話を長々としたのは、最初のテーマである「スレ」についての私の考えを
述べるためでもあります。その考えというのが、食う気がない魚を見たからといって、
「スレてる」なんて言い訳をするのは恥ずかしいということです。

エサですら10%程度でしか釣れないんですよ?ルアーなんてその数十分の一の確率。
既に述べた通り、ルアーを食べる方がどうかしているのです。
ですから、単純な確率として100回魚の前を通して、1回しか食わないわけです。
それを「スレた」といっている。なんとも滑稽ですね。
ルアーを落とせば必ず釣れると信じているからこその発言です。
見えバス100匹に1回ずつ投げていけば、1匹くらい釣れませんか?
スレてるポイントなら、絶対に釣れないでしょうか。
そんなことはありませんよね。どこかで1匹くらい相手をしてくれるはずです。
つまり、スレなんてものは「ほとんどの場合」で幻想であり、言い訳でしかないんです。
見えバスも、スレ(ているとされる)バスも、見えていないバスも同じような確率でしか
釣れないんです。

あるデカバスハンターといわれる方なぞは「ルアーを落としたら逃げるからスレてる」なんて
いうわけですよ。どこまでも人間本位の考え方だなと思いますね。
得体の知れないものが降ってきて、興味を示すヤツもいれば、ビックリするヤツもいる。
それは性格の問題で、食性以前の話です。もちろん、性格を食欲が凌駕する場合もあるとは
思いますが。

私が思うに大半の場合、魚がスレているのではなく、食う気がない状況の魚を相手にしているに
過ぎないんです。例えば、ひなたぼっこをしたい、酸素の多い、水温の高い場所でゆっくりしたい。
そんな風に考えている魚に、食えという方が無理な話。寝起きにステーキを押し付けられる世界。
食いたくねえよ、勘弁してくれ…ってなもんです。だから見えバスは釣れないんです。
単にそれだけの理由。既に食べ終わって休憩しているのかもしれません。
見えていても魚を追っているバスは釣れるでしょう?彼らは食うためにそこにいるわけですから、
比較的簡単に釣れるわけですね。

さてさて、そうはいっても同じポイントで釣っているとスレるじゃん?という意見があるかと
思います。そうです。スレます。ラトルジャラジャラのクランク、スピナーベイトを引いて
魚を釣ると、あっという間にスレます。2〜3本とれば終了です。
それは魚がルアーに慣れたから。興味を示す対象でなくなったんですね。
じゃあ、サイレントクランクやワームだったら、そのスポットにいた魚が全部釣れるか?
といえばそう簡単じゃない。そもそもまったく釣れないかもしれない。

食欲(やる気)のない魚は釣れず、ある魚は釣れるんでしたよね?
つまり、スレたのではなく腹ペコな魚を釣りきってしまっただけかもしれません。
すべての魚が腹ペコなら、ナチュラル系、ノンラトルなルアーが強い。
ルアーに慣れないので、そのスポットの魚をすべて釣ってしまうこともできるかもしれません。
ただ、腹ペコの魚とやる気のない魚が混在している場合はアピール系のルアーで
やる気のある順に釣るしかないんです。ナチュラル系を投げていると、やる気のない魚が嫌がって
移動しはじめ、それにあわせてスクールでどこかに行ってしまうこともあるんですね。

そもそも釣れない魚がいるということは、お伝えした通りです。
魚は四六時中食事しているわけでもなければ、エサやルアーを落とせば必ず釣れるわけでもない。
こう考えれば、スレていると定義していた魚が一気に減ると思います。
「スレているから小さいワーム」というドツボにはまることもなくなるのではないでしょうか。
食わないヤツはどうあっても食わないと認めることです。

食うヤツを「パイロットルアー」で探す。食うヤツが見つかったら「ワークルアー」で狙う。
これがルアーフィッシングの基本です。パイロットルアー(サーチルアー)、ワークルアーに
ついては、また機会があれば書いてみたいと思います。


【結論】大半の「スレ」は人間の幻想


長時間駄文にお付き合いいただき、まことにありがとうございました。
皆さまの釣果が少しでもあがることを願って。 



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