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釣具屋で見かけませんか。竿先を天井に当てて調子を見る人。
「おう、このロッドはファーストテーパーだな。さすがは○○プロのロッドだ」
などといっているわけです。メーカーの方か、竿師でしょうか。竿先、つまりはティップを
天井に当てたり、床に押当ててグニグニやるだけでそんなことがわかるなんて。
仕舞いに、ラインを通して左手でロッドを立て、右手でラインを真下に引っぱり、
ロッドで逆「し」の字を描かせる方がいます。得意満面の笑みを浮かべて。

いいですか、あんなことで竿の調子はわかりません。ロッドのテーパーは、
竿を水平より少し上に構え、ラインを下方向に引っ張ってもらってはじめてわかるもの。
竿全体で緩やかに受け止めるのがスローテーパー、先端の方で主にやり取りするのが
ファーストテーパーです。天井に押当てても、そのときの力加減で曲がり具合は
変わりますし、わかるのはせいぜい、よく曲がるか曲がらないかくらいのもの。
天井に当ててわかるのは「感度」です。そして、感度が知りたければロッドを天井に
当てずとも、ブランクスをトントンと触ればわかります。
天井への押し当てはガイドが傷む上に、一部分だけ必要以上に曲げられることで
ロッドの寿命が縮みます。どうしてもやりたければ、買ってからにしてください。


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